TOP > お知らせ > 第1回 日中韓 臨床専門家シンポジウムを開催しました

第1回 日中韓 臨床専門家シンポジウムを開催しました

2023年12月5日

 2023年11月28日、国立国際医療研究センター(NCGM)、中日友好病院(CJFH; China-Japan Friendship Hospital)、韓国 国立医療院(Korea NMC; National Medical Center)の感染症臨床専門家が集まり、感染症診療におけるお互いの知識や経験を共有することを目的に、本シンポジウムが開催されました。今回、初の試みとなる第1回目は「新興・再興感染症対策に備えた感染症専門家の人材育成」をテーマとして、國土典宏理事長から開会の挨拶に始まり、国際感染症危機管理対応推進センター松澤幸正運営室長の進行のもと、合計40名程度がオンラインで参加しました。

 NCGM国際感染症センターからは、大曲貴夫センター長が、高度隔離病棟における訓練、感染症危機管理専門家(IDES)養成プログラム、GOARN; Global Outbreak Alert and Response Network研修を含めた国内での感染症専門家の人材育成の取組について講演を行い、CJFHの副院長であり、呼吸器・集中治療科主任のDr. Cao Binが、次のパンデミックに備えた取組及びキャパシティビルディングについて報告しました。また、韓国からは、Dr. Myoung-don OhがCOVID-19パンデミックにおける韓国の初期対応について紹介されました。

 パネルディスカッションでは、大曲センター長がモデレーターとなり、CJFHからDr. Jiuyang Xu、NMCからはDr. Jihwan Bang、Dr. Jaehyun Jeonも参加し、3か国の感染症専門人材育成について、課題と将来の展望について議論が行われました。新興・再興感染症に備えた感染症人材育成において、専門知識のみならず診療における心構えを培うことの重要性や分野横断型の教育プログラムの必要性など、貴重な意見が交換されました。

 多国間での経験の共有により、国際的な視点から、感染症専門人材育成について改めて検討する非常に良い機会となりました。また、今回のような国際的なオンラインミーティングにおける迅速な情報・経験共有が、臨床専門家にとって、診療を実施していく上で必須であることが再認識されました。

 国際感染症センター、国際感染症危機管理対応推進センターでは、会議やシンポジウムを通して、引き続き、国際的な感染症臨床施設間のネットワーキング構築に貢献していきたいと考えております。